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ホテル清掃日誌

清掃会社の人間が日々思ったことを書いています

稼働率と人員確保の問題

清掃業者の話

 今日も昨日の続きです。売上が減ること以外にも稼働率が低いと困ることがあります。一般的にシティホテルの稼働率というのは時期によって稼働率が大きく変動するところが多く、1~2月などは稼働率が低くヒマなのですが、春休み・夏休み・冬休み、ゴールデンウィークなどの繁忙期はほぼ満室の状態が毎日続くということもあります。

 

 清掃会社は満室が連日続くような状況でも対応できるだけの人数の清掃スタッフ(色々な呼び方がありますが私の会社では「メイド」と呼んでいるので今後このブログではメイドと称します)を抱えていなければいけないのですが、逆に閑散期に低稼働の日が続くと人が余ってしまいます。

 

 そのため、今の時期はどうしてもメイドの休みが多くなってしまいますし、場合によっては一日に何人もの人に「すみませんが明日ヒマなので休んでもらえませんか」というお願いをすることになります。繁忙期には人が足りなくて「すみませんが明日人が足りないので出勤してもらえませんか」というお願いをするのに、一転して全く逆のお願いをしなければいけないのが非常に心苦しいです。

 

 昔からメイドをやっているベテランの人はこの仕事はそういうものだとわかっているので出勤調整に協力的な人が多いのですが、問題は最近増えている外国人のメイドです。外国人のメイドの在留資格は何種類かありますが(この話はまた今度します)、基本的にみんなお金を稼ぐのが目的です。しかし、ホテルの稼働率が低くメイドの休みが増えると当然収入も減ります。一番忙しい月と比べると、1ヶ月の収入が3分の2から半分ぐらいになってしまうこともあります。

 

 もちろん、稼ぎたいという人はなるべく休みを増やさないように配慮はしますが、それでもヒマすぎて休んでもらわないといけないこともありますし、一部の人ばかり休ませると不満が出るのでそこも考えなければいけません。ここが難しいところです。

 

 「ヒマなのは今月だけで来月になればまた忙しくなるから我慢してね」と説明するようにしているのですが、それでもあまりに休みが増えてしまうと、稼ぐのが目的の外国人はすぐに他の仕事を始めたり、すでにダブルワークをしている人はもう一つの仕事の方をメインにしてしまい、こっちの仕事での出勤日数が減ってしまいます。最悪の場合はこっちの仕事を辞めて、コンスタントに稼げる他の仕事に移ってしまう人もいます。

 

 そうすると、閑散期が終わり繁忙期が来た時に人手が足りないという減少が起こるのです。完全に悪循環です。でも、この仕事はホテルの稼働率次第なので我々清掃会社にはどうしようもありません。ちゃんと通年で一定した稼働率であれば、こっちもそれなりに人数をキープして対応できるんですよ。それなのに、ホテル側は「稼働率が高くて忙しいのにどうして人がいないんですか?」と言ってくるんです。なんもわかっちゃいないんですよね。

 

 ちなみに、一般客がメインのシティホテルと違い、ビジネス客がメインのビジネスホテルではこのような年間や月間の稼働率の変動は比較的小さくなります。数年前に都内のターミナル駅の駅前にある某ビジネスホテルの現場にヘルプで行っていたことがありましたが、ここは通年で稼働率が非常に安定していました。毎週同じパターンで、日曜の夜が80~90%ぐらいで、あとは月曜から土曜はずっとほぼ満室という理想的な稼働率でした。こういうホテルなら毎日一定数のメイドを出勤させればいいので、上記のような悩みはありません。

 

 ここだけの話ですが、以前、業界大手の某社の社内資料を見せてもらったことがあります。その会社は最近何かと話題のア○ホテルの清掃を多数請け負っており、その現場では我々の常識では信じられないような高利益を出していました。それを目にして以来、儲けたいならシティホテルではなくて清掃単価がそこそこで稼働が一定のビジネスホテルの清掃を受託すべきだと思っています。

 

 ただ、最近は都内はどこも人手不足なので、高稼働がずっと続くという状態に耐えられるだけの人員を確保するのに苦労するとは思いますが・・・。